ERMとは?ERPとの違いも解説

 2018.04.04  クラウドERP編集部

本日はERMについてご紹介します。当サイトをご訪問いただいている方々はERPに関してご興味がる方だと思います。ERPとERPは一見、混同しがちですがその違いはご存知でしょうか?

ERPとERM、一見同じように思えるこのシステム・取り組みは、実際には大きな違いがあります。ERPとは「エンタープライズ・リソース・プランニング」のことで、統合管理を目的としてシステム連携、あるいはそれを実現する製品を指します。

一方ERMとは「エンタープライズ・リスク・マネジメント」のことで、日本語では「全社リスク管理」や「統合リスク管理」と訳されます。

今回は、これらの違いについて紹介しつつ、ERMがなぜ重要かについて解説します。

ERPとERMの違い

先にも紹介しました通り、ERPは業務アプリケーションの統合管理を目的とした取り組み、あるいはそれを実現するためのIT製品です。

具体的には、会計システムや営業システムなど経営上不可欠な「基幹系システム」を統合し、一気通貫で提供するIT製品を指します。例えばクラウド型ERPのNetSuiteは、次のような業務アプリケーションを統合提供しています。

≪NetSuiteで統合されている業務アプリケーション≫

  • 財務会計
  • 顧客管理
  • 営業支援
  • 人事管理
  • 販売管理
  • 生産管理
  • 仕入管理
  • 在庫管理
  • etc…

このように、ERPは複数の業務アプリケーションを統合することで、「全社最適化」や「情報可視化」といった、現代ビジネスに不可欠な要素を提供します。

一方ERMは、これまで個々に管理してきたリスクを集約し、会社全体のリスクを統合管理するための取り組みやIT製品を指します。

「リスクマネジメントに関する原則及び一般的な指針」を目的として企画JISQ31000(旧JISQ2001)では、リスクを「目的に対する不確かさの影響」と定義しています。この「不確かさの影響」とは好ましくない影響から好ましい影響まで全般を指します。

従って、ERMとは好ましくない・好ましいに拘らず、会社全体が持つリスクを統合管理し、より計画的かつローリスク・ハイリターンな経営を目指します。

なぜERMが重要なのか?

現代ビジネスを生きる企業が持つリスクは、実は様々なシーンに隠れています。深刻化するサイバー攻撃による情報漏えいはもちろんのこと、決算情報の捏造、食品業における食品の使いまわしなど、企業としての信頼を失墜させるリスクは多様です。

さらに、リスクはこうしたサイバー攻撃や内部不正によるものだけではありません。ここ数年、東日本大震災など大規模な災害が世界的に起こっており、ここ日本においても東京直下型地震など、大規模な災害が多数予測されています。

ERMではこうした災害リスクも考慮し、企業の事業継続について管理するのが目的です。

従来のリスクマネジメントには管理漏れが多い

従来のリスクマネジメントといえば、経理部門、法務部門、情報セキュリティ部門、コンプライアンス部門、人事部門、総務部門など、複数の部門に分散しているのが通常でした。しかし、リスクマネジメントが各部門に分散することで、管理漏れが多くなってしまうという問題があります。

あるいは、経営陣に上がってくる情報に不一致があったり、二重投資が起きてしまったりと、経営上のマイナス要因が多くなってしまうのです。

こうした問題を回避するためにも、ERMによる統合マネジメント管理が重要です。

ERMを実践するメリット

具体的に、ERM実践にはどういったメリットがあるかというと、最大のメリットは「管理漏れが無くなる」ことです。対応すべきリスクの管理漏れが発生すると、小さな亀裂からダムが決壊していくように、企業の信頼が一気に崩れていく事態へと発展します。

ERMを実践すると、様々な視点からリスクを捉え、管理漏れを無くせるので些細な脅威も見逃しません。これが、ERM実践の最大のメリットです。

この他、リスク対応の優先順位を明確にすることで、企業資源を効率良く分配したり、万が一リスクが現実になった際も迅速に対処し、被害を最小限に留められます。

従って、ERMは現代ビジネスを生きるすべての企業にとって、重要な経営課題に他なりません。

ERPを導入するメリット

ここで、ERPを導入するメリットについても紹介しておきます。

複数の業務アプリケーションを統合したERPは、従来の「分断化されたシステム環境」にはない大きなメリットがあります。それが、「全体最適化」と「情報活用促進」です。

全社最適化とは、社内の各システムが相互に連携し、部門をまたいだ業務が効率良く行われる状態を指します。例えば、異なる業務アプリケーションで同じデータ入力が発生しなかったり、開発部門が営業部門の顧客情報を閲覧できたりと、実に広範囲に業務効率化が発生します。

そのための基盤になるのがERPです。各システムが統合されることで、データ連携が可能になり、2重入力の防止や多部門の情報閲覧など、様々な業務効率化効果が発生します。これにより、組織全体の労働生産性が向上し、利益拡大に繋がります。

ビッグデータの重要性が叫ばれる中、企業の情報活用が進まないという問題があります。理由は、分断化されたシステム環境により、情報の収集・加工・分析に手間があまりに多いためです。

たとえば、経営者から「売上と在庫消費の関係についての分析レポートを提出してくれ」と言われた際、売上データと在庫データという、2つのデータを集計します。過去何カ月分のデータ、必要に応じて仕入データなどを収集すると、それだけで1日以上に時間を費やします。

収集可能なデータは分析可能な状態に加工した上で、分析・レポートとしてまとめます。ここまでの作業で、経営者から支持を出されて1週間以上が経過するのも珍しくありません。

さらに実際のデータ分析はもっと複雑で、レポート提出時には1ヵ月前のデータを参照にしている、というケースもあるでしょう。これでは、リアルタイムなデータ分析が行えず、情報活用が促進されません。

一方ERPを導入した環境では、各システムから生成されるデータを一つのデータベースで管理します。このため、データ収集・加工といった手間がなく、即座に分析・レポートが行えます。

BI(ビジネス・インテリジェンス)と連携したERPなら、より迅速な情報活用が促進するでしょう。

クラウド型ERPでリスクマネジメントを促進

ERMの一環として、「災害に対しデータをどう保管するか?」という管理項目が必ずあります。災害に遭い、社内データが損壊すれば、事業継続は難しくなり結果として経営が追い込まれます。

そのため、事業継続を目的としてBCP(事業継続計画)の策定が重要です。

クラウド型ERPでは、各システムが生成するデータがインターネットを経由して、ERPベンダーが運用するデータセンターに保管されます。従って、会社が被災してもデータは遠隔地に保管されているため、BCPに繋がるというわけです。

まとめ

ERM実践のためには、まず専門チームを設置し、社内のリスク洗い出しから評価、優先順位の考慮など、様々な施策に取り組む必要があります。このため、ERM自体手間のかかる取り組みではあるものの、重要なことには変わりせん。ERPを導入することで、幾分かERMの手間を効率化できる部分もあります。ERPによるBCPの実現もその一つです。

今後、ERMを実践する際は、同時にERPの導入も検討してみてはいかがでしょうか?

ERP(統合基幹業務システム)の導入を成功に導く10のステップ

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