債権債務とは何なのか

 2019.08.05  クラウドERP編集部

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債権とは、相手に対して特定の行為を実行させる権利です。一方債務とは、相手に対して特定の行動を取る義務を意味します。ビジネスにおいて債権・債務といえば、売掛債権と買掛債務を指すのが通常です。本稿では、債権・債務とは何かを分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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売掛債権と買掛債務

企業間取引では、商品やサービスの引き渡し時期と、実際の代金支払いタイミングが違います。信用の上で成り立っている取引なのでこれを“与信取引”と呼びます。

たとえば会社Aが会社Bに対して自動車部品100個を販売した場合、以下のように債権と債務が発生します。

 

債権

債務

会社A

会社Bに対して自動車部品100個分の代金支払いを請求する権利

(売掛債権)

会社Bに注文された自動車部品100個を引き渡す義務

会社B

会社Aに注文した自動車部品100個を受け取る権利

会社Aに対して自動車部品100個分の代金を支払う義務

(買掛債務)

売掛(売掛金)とは企業間取引において、商品の販売やサービスの提供によって発生した「将来的に現金として得る目途が立っている売上」のことです。一方、買掛(買掛金)とは商品の購入やサービスの利用によって発生した「将来的に支払うべき金額」を指します。

なぜ企業間取引では売掛債権と買掛債務が発生するかというと、その方が生産性を高くしてより多くの取引が行えるようになるからです。商品販売やサービス提供の都度金銭のやり取りを実行すると、売り手にとっても買い手にとっても手間が多くなります。一定期間で発生した取引をまとめて処理することで、生産性が高くなり、本業へ集中することもできます。

余談になりますが、債権・債務はあらゆるシーンで発生するものです。たとえば雇用契約においては以下のように債権・債務が発生します。

 

債権

債務

被雇用者

雇用主に対して給与の支払いを請求する権利

雇用主が求める労働力を提供する義務

雇用主

被雇用者に対して労働力を要求する権利

被雇用者に対して所定の給与を支払う義務

すべての契約では必ず債権・債務が発生するので、日常生活の中に発生する債権・債務を意識してみると面白いかもしれませんね。

債権管理が会社の経営資金を作る

債権管理も債務管理も同じように重要な業務です。ただし、債権管理は会社の経営資金を作る上で欠かせない業務なので、より重要だと言えます。

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債権管理とは「売掛金(将来的に支払われる現金)を管理する」ということです。経営では、商品販売やサービス提供によって売上を確保しても、実際に現金が無ければ資金繰りは難しくなります。経営資金を作るには売掛金を管理して、代金が確実に支払われるように請求する必要があります。その業務内容を下記にご紹介します。

与信管理

与信は「信用を与える」という意味であり、与信取引においては信用がある相手と取引を実行するのが基本です。そこで、与信管理を実施した相手先の信用を評価したり、信用度に応じて取引可能な金額を設定したりします。

信用評価の方法としては、帝国データバンクなどの企業データベースを参照にして独自に調査したり、相手先にさまざまな資料提供を求めたり、第三者機関が実施している与信評価サービスを利用するなどがあります。

その結果から信用があり支払い能力が十分だと判断すれば、次に取引を実行する際の与信限度額を決定します。社内の意見と相手先の要望を含め、取引可能な金額を調整していくのが通常です。

与信管理はいわば“リスクマネジメント”です。企業間取引ではいつも代金未払いや代金回収不能などのリスクが付きまといます。リスクを最小限にとどめ、会社の利益を最大化するための与信管理が欠かせません。

売掛金台帳管理

企業間取引がスタートすると商品販売やサービス提供に応じて売掛金が発生します。その金額や支払期日などを管理するために、売掛金台帳(得意先元帳)を作成し、以下の項目を記帳していきます。

  • 販売商品・提供サービス
  • 売掛金の金額
  • 売掛金発生の日時
  • 代金の支払期日
  • 代金の回収日
  • 割引金額
  • 繰越金額
  • 支払方法

台帳を使って売掛金を管理することで、期日までに確実に代金を回収する手助けになります。会社経営は将来的に現金化される売掛金を資産として計上し、経営計画を立てていくため確実な代金回収を実行することがとても大切です。

請求管理

売掛金の支払期日が近づくと、それを相手先に再認してもらい、支払いを確実に行ってもらうために請求書を発行・送付します。相手先が債務管理(買掛金を管理する業務)を徹底しているとは限らないので、受けに身になって支払いを待つのではなく、支払期日が近づいていることを通知し、代金支払いを促します。

請求書には取引発生日時、販売した商品や提供したサービス、それら金額の単価と小計、消費税を明確にした最終的に合計金額を提示します。支払方法及び支払い先となる銀行口座、さらに支払手数料の負担等について記載し、上長からの承認を得て割印等をして正式な請求であることを証明します。

ただし、最近では電子データとして請求書を管理することが法律で認められているので、請求書に電子署名やタイムスタンプを付与してメールで送信するケースが増えています。その方が紙の印刷コストや切手代を削減できます。

もしも支払いを遅延した場合は、すぐに催促行為を取り代金回収に向けた取り組みを行います。

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債権管理は意外と難しい…

上記に債権管理について説明しましたが、実は文章で説明するほど簡単な業務ではなく、債権管理を行うにあたりさまざまな課題があります。

一般的な債権管理では売掛金台帳をExcelで作成します。その際に起こる大きな課題が、バージョン管理です。債権管理には複数の経理担当者や営業担当者が関わることが多いため、各人が異なる保管場所に売掛金元帳ファイルを保存していると、どのファイルが新しくで、どれが古いのかが判別できなくなります。月末になって分散している複数の売掛金台帳を参照しながら情報を整理するという業務に追われる経理担当者も多いでしょう。

さらに、情報を整理してもそれが正確かどうかは判断しにくい問題も発生します。Excelで売掛金台帳を作成する場合は、厳格な管理ルールを設けた上で、常に最新版が確認できる状態を維持しなければいけません。

その次に大きな課題が、データの統合です。複数の営業拠点を持つ企業の場合は、本社の経理担当者が拠点ごとの債権管理を実施するのが一般的です。各拠点から送付される債権情報を統合管理するのには多くの手間がかかります。経理担当者は、複数の売掛金台帳を参照しながらデータの集計と加工を行い、1つの形式にまとめていきます。

加えて本社の債権管理情報と各台帳を比較して、送付されたデータが正確かつ最新のものかを判断しなければいけません。こうした経理担当者の生産性は低下し、本業に集中できなくなることで労働問題も発生します。

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