【イベントレポート】第4回デジタルファイナンス・フォーラム2022オンライン

 2022.04.28  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

デジタルテクノロジーの急速な普及により、今後のビジネスの指標となる非財務情報の重要性について注目が集まっています。そこで本イベントでは、新しい時代のカギを握るCFO並びに財務幹部の皆様方に、より視野を広げて時代の変化に柔軟に対応して頂くことを目的とし、2022年3月18日にオンライン・ウェビナー形式で開催しました。このイベントによって企業経営を可視化し、業務の確変を可能にする経営管理基盤の構築に関する手掛かりを提供できるでしょう。

デジタル時代の経営・財務マネジメントにおいて、DXによるテクノロジーの導入は企業の経営管理にどのような影響を与えるのでしょうか。連結決算システムからSaaSシステムまでDXの取り組み方や経営管理体制の構築方法、財務経理部門のDXで活躍するツールも解説します。

デジタル時代の経営・財務マネジメント 〜テクノロジーで実現できる全社最適の経営管理体制の構築〜

一般社団法人日本CFO協会主任研究委員
株式会社アカウンティングアドバイザリー
マネージングディレクター/公認会計士 櫻田修一様

企業活動のあらゆる側面でデジタル化の実行が推進されている現在、経理・財務部門に影響を及ぼすテクノロジーは主に四つ考えられます。

まずは「取引のデジタル化」です。電子帳簿保存法の改正もあり、請求書や経費精算のデジタル化や電子契約など、経理業務のデジタル化が浸透しつつあります。次に「クラウドシステム(SaaS)の本格活用」が挙げられます。これまで構築してきたクラウドシステムを、今後は本格的に活用していく時代に突入していくでしょう。そして経理・財務部門でも「大量データ処理」が可能になってきています。例えば、連結グループ会社全体の売上数値を見る場合、グループ会社の財務諸表をそれぞれ収集するのではなく、ダイレクトに仕訳明細を収集して経営管理データを積み上げ、様々な軸で分析する、あるいは全取引を統計的なアプローチで換算していくといったことです。そして4つ目の「統計アプローチ、機械学習、RPA、ブロックチェーン」などはかなり浸透してきており、自動化、システム化の範囲が拡大してきています。「RPA」はガートナーで言うところの「幻滅期」に入ってはいるものの、人間は単純作業から解放され、それ以外の業務に携わることができるようになってきています。つまり、人間の役割が変化してきているとも言えるでしょう。また、日本でも民間企業と銀行が実証実験として、ブロックチェーンの仕組みを利用したデジタル通貨決済を行っています。これが本格化すれば、企業間決済方法は劇的に変わっていくでしょう。

次に、日本企業を取り巻く社会、経済環境がどのような変化にさらされているのかを見ていきましょう。

企業を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。これからも企業が持続的な成長を目指すには、大きな変革が求められています。
まずは、「ESG投資、ESGスコア」を視野に入れた経営が重要です。ここ数年、急激に伸びているのはESG投資です。これからの企業は、ESG投資やESGスコアという新たな指標を意識していかなければ持続的な成長が難しく、企業価値が向上しないと言われています。GSIA(国際サステナブル投資協会)によると、※2016年~2018年の2年間で世界全体のESG投資額は34%も増加しました。日本でも2016年にはわずか3.4%しかなかった投資額が、2018年には18.3%と急成長を遂げています。最近では多くの評価機関が設立され、投資家はESG投資にシフトしています。
(※2022年2月現在、最新データあり。2018年~2020年の世界のESG投資額は15.1%増、同年の日本の投資額は24.3%)

また、「コーポレートガバナンス(企業統治)コードによる企業の成長戦略」も重要です。これは企業の持続的成長や収益性を高めるために行うもので、成長分野への投資促進や事業ポートフォリオの継続的な見直し、東証の市場区分の見直しなどを含みます。

3つ目は、「資本効率性指標の導入と非財務資本への取り組み」です。資本効率性指標とは、ROE、ROIC、EVA™、ROAなどといった指標です。さらに、伊藤レポート2.0「人的資本経営」などでも語られているように、非財務資本への取り組みを同時に行っていく必要があります。新たな指標として登場した「ROESG」とは、ROEとESGスコアを掛け合わせたものです。持続的成長には資本生産性と持続可能性の2つを併せ持つROESG経営が現代には重要である、という新たな考え方です。ROESGに象徴されるように、企業は非財務資本・指標の活用も行わなければ、これからの企業価値向上の測定は難しくなっていくでしょう。

それでは、非財務資本に着目した価値創造経営とはどのようなものでしょうか。
日本で初めて取り上げられたのは、「経済同友会」による概念で、三つの企業の「力」が価値創造経営であるとする考え方です。つまり、企業の価値は財務的に測定できる資本だけで見るのではなく、金融資本、製造資本、知的資本、社会資本といった「経済の豊かさ」、製造資本・金融資本に加え、社会資本、知的資本などによる社会の問題解決や社会ニーズの充足といった「社会の持続可能性」、そして、自然資本や人的資本などによる「イノベーションによる未来の開拓」といった力を見ていくべきである、というものです。
ここでいう具体的な非財務資本は、組織の技量や経験、改革への動機や能力といった「人的資本」、技術やノウハウなどの競争優位性を構成する「知的資本」、生物多様性やエコシステムの健全性といった「自然資本」、そして組織が持つ信頼や忠誠、社会からの承認といった「社会資本」です。非財務資本である、これらの見えない資産の概念はすでに2000年前後からありましたが、20年以上たって、ようやく日本でも注目されるようになってきている、と言えるでしょう。

では、この時代における企業のエンタープライズシステムは、どのようにして構築の方向性を捉えるべきなのでしょうか。

現在では、データの収集や蓄積、分析を行って経営活動に取り入れるために、エンタープライズ・パフォーマンス管理(EPM: Enterprise Performance Management)システムの導入・構築が各企業で進められています。EPMを活用すると、業務データからビジネス分析・理解・レポート作成などを行えるため、経営戦略や予算の策定、経営予測も可能です。

システム領域としては、「EPM」、「基幹業務」、そして「差別化・イノベーション」の3領域に分けて考えます。EPM領域とは、MDMやDB、BIやシミュレーションといった業績のマネジメントや、データの蓄積や分析・意思決定をしていく領域です。システムはSaaSやパッケージを利用するとよいでしょう。
中心となるのは基幹業務領域(ERP)で、会計(AR・AP・GLなど)、購買、在庫、販売といった領域です。これらもSaaSやアプリケーションパッケージを利用します。会計システムをコアシステムとしてもよいでしょう。

差別化・イノベーション領域は、外部環境におけるデータの収集と活用領域です。この部分は重点投資領域であり、カスタム開発でもかまいません。例えばIoT、モバイルやWeb、電子取引、CRMやCMS、知財管理、SFAなどがあります。
実際の構築は「Best of Breed」の考え方を基に、ERPの標準機能に合わせた基幹業務をコアとして、「差別化・イノベーション領域」のテクノロジーを疎結合し、EPMに必要な情報を蓄積していきます。

近年では、売上データやWeb上の様々なデータを蓄積し、分析を行い、それらの分析結果をもとに経営上の施策を立案する「データドリブン」が重要視されています。企業では、データドリブンな経営管理基盤の構築をどのように捉えているのでしょうか。
日本CFO協会が実施した「DX推進に向けたITおよびIT投資マネジメントに関する実態調査」(調査対象:日本CFO協会会員の主体とした日本企業の財務幹部)では、経営管理におけるITツールの効果に対して期待するものとして、およそ70%がエクセルからの脱却といった「業務の可視化と共有」や、「業務処理時間の短縮」を挙げています。以下、「高精度な予測」、「内部統制の強化」「他部門ユーザーのセルフレポーティング」と続きます。

データ収集・統合・蓄積のパターンは、主に3つに分けられます。IoTデータが必要であればデータレイクのような大量のデータを蓄積し分析するパターン、仕訳明細が必要であれば統合明細データベースにグループ全体の取引・仕訳明細を蓄積し直接連結するパターン、そして規模がそれほど大きくなければ、ERPから直接必要な情報を連結し蓄積するパターンです。
製品、販売、物流がERPのパッケージに合わなければ、グループ共有の会計システムも選択肢のひとつとなりえます。

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中堅グローバル企業のDXへの挑戦 ~連結決算システムの導入事例から~

ミニット・アジア・パシフィック株式会社経営企画部長 佐々木謙一様

連結決算システム Oracle Fusion Cloud EPM の導入

「Oracle Fusion Cloud EPM」では、オラクル社による企業の連結決算をスムーズに行えます。企業経営や管理業務において、計画や予算の立案、管理を統合的に行うソリューションです。

企業グループ全体の経営状況を把握するには、連結財務諸表を作成する必要があります。連結財務諸表はグループ内の各企業がそれぞれ作成している財務諸表をもとに完成させるため、各社の財務諸表をエクセルに変換してから連結処理を行うケースもみられます。

実際にエクセルで連結決算をしている企業の経理担当者は、エクセルでの処理に限界を感じることが多いのではないでしょうか。連結決算は、通常の決算後グループ各社の「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」など財務諸表が完成してから、子会社が財務諸表を作成する際に使用したデータとグループ間取引のデータを、親会社がまとめて連結修正します。

連結決算では、グループ会社全体の損益計算書を合算、連結修正を行い、連結損益計算書を作ります。これらのエクセルによる重要データをメールでやり取りする場合は、セキュリティ管理やデータの紛失リスクといった問題があるので慎重に扱う必要があります。使用しているパソコンによってエクセルのバージョンが異なっているということも考えられます。それぞれの会社で決算書のレイアウトを作成しているときには、使用しているレイアウトが違うためコピペでの処理に時間がかかる問題も生じます。エクセルでの連結決算は、それぞれの会社で財務諸表をバラバラに作成している場合のデータ処理、データのやり取りに伴うセキュリティ管理などにも注意が必要で、連結処理の負担がさらに大きくなりがちです。

連結決算システム「Oracle Fusion Cloud EPM 」では、連結決算処理だけでなく、様々な部門の計画業務、予実管理が行えます。財務連結・決算処理は、設定したワークフロー通りに簡単に実行できます。売上や費用といった決算データを収集・計算後の、シミュレーションやレポート作成にも対応しているため、分析データの効果的な活用が可能です。「Oracle Fusion Cloud EPM」の導入により、エクセル利用時の電子メール往復量の削減、月次決算の工数削減、会計監査工数の削減など、決算書作成時に都度発生する問題が解消します。

グローバル展開を行う企業が増加している現在、連結決算システムを導入する際には海外の子会社にもオープンな英語での利用環境や、データドリブンに対応できる財務報告だけでなく、管理損益と予実管理も行えるシステムを選択することが大事です。

「Oracle Fusion Cloud EPM」は、英語対応はもちろん多言語・多通貨に対応し、経営管理に必要な実績収集、報告・分析などの業務も自動化・統合化されている多用途で活躍するシステムです。

中堅企業のDXの方向性

近年では新型コロナウイルスの感染拡大により、DXへの取り組みが注目を集めています。社会の変化に伴い、多くの企業で業務のデジタル化が必要になりました。ただし中堅企業の場合、DXを推進するためには人材不足や既存システムの肥大化・複雑化などの問題によりDXが進んでいないケースも多くみられます。

財務経理部門は、連結決算やグローバル対応など、もはや複数の帳簿管理への対応は逃れられません。DXの取り組みは一度にすべてを行うのではなく、状況や目的に応じてツールを使い分けたり、仕事を型にはめて標準化したりするなど、無理のない方法でまずは小さな一歩を踏み出すことが大事です。

これまでは多くの企業でエクセルが使われていました。エクセルは誰もが使ったことがあると言えるほど社内の業務ツールとしては一般的で、操作しやすいというメリットがあります。社内で定められたフォーマットを使っているため、そのまま使用できて効率的です。しかし一方で、セル内の関数といった設定が何かのアクシデントで消えてしまう場合もあるので細心の注意が必要です。また、エクセルファイルのデータは個人のパソコン内に保管するのが一般的なので、最新版のファイルがどこにあるのかわかりにくい、業務が属人化しやすい、などの問題もあります。

エクセルから別のツールに移行するには、まずエクセルを使った方がいい場合と使用をやめた方がいい場合で使い分けることからはじめましょう。たとえば、データ入力後の作業手順が決まっている業務は、ツールを利用すると業務が自動化できます。この場合は業務効率化のためにエクセルの使用をやめるのがおすすめです。また、ビッグデータの分析作業にはITツール、限られたデータの集計や分析にはエクセルを利用するなど、特徴に合わせた使い方が効率的です。

今後はDXに向けて、まずは社内データの活用から始め、システム導入による効率化を少しずつ進めていくのがよいでしょう。デジタル化やペーパーレス化は徐々に進めていけるので、業務効率化を優先しながら無理なく対応する形で進めることが重要です。

経理・財務部門が考えておくべきDXの潮流

日本オラクル株式会社
クラウド・アプリケーション事業統括
事業開発推進部 ディレクター
中島 透様

「データドリブン経営」 の実現と、今後のCFO組織に必要なデータについて

財務経理部門がデータドリブン経営の実現に寄与するCFO組織を目指すためのDXへの取り組みは、「生産性を高める」「ポートフォリオを見直す」「CFO組織の機能強化」の三つが挙げられます。

「生産性を高める」のは、業務プロセスの改革によって生み出された余剰リソースを、新たな投資活動に回せるようにするために行うものです。生産性を高めて、より自由に動ける領域を広げることにいち早く取り組んだ企業は、不況においても回復力が速いという印象があります。

「ポートフォリオの見直し」は、投資の再評価をするためのものです。バランスシートを良好な状態にして財務的な柔軟性を高め、どの事業や製品にどのぐらい投資するのかをきちんと見極めることです。

これまでCFO組織は主に会計業務の管理や銀行との交渉などを行う部門でした。今後は、ESGや従業員など企業価値と関連性の高い非財務データまでも収集・分析し、それらを活用して財務戦略の策定や計画なども行えるようにする必要があります。そのためには、FP&A機能への投資を行い、強化していくことが重要です。

これら3つに取り組むためにまず必要なのは、すべての企業活動をデジタル化し、プロセスの標準化やデータ統合を行い、資源の再配布につなげていくことです。

デジタル化を行う際は「非財務データ」を意識した企業データモデルの設計が大事です。経理・財務部門は、非財務データからのCF予測や企業価値向上の役割を担うことが求められています。

そのために必要なデータは大きく3つに分けられます。まずは実績報告としての「財務データ」。次に「非財務データ」、そして、DX推進に必要な、社会的説明責任を果たすための「非財務データ」です。ESGやCSRにこれらのデータを活用し、今後どこに投資していくかを考えることが非常に重要です。

事業活動に必要な非財務データは、販売カテゴリと製品カテゴリの両方から見ていきます。これらのデータから、新製品の投入時期やどのような層に向けていくのかを予測していきます。

企業価値説明に必要な非財務データは、例えば製造業であれば、ESG目標に対する製造工程や炭酸ガス排出量のデータ化、タイムカードなどには表れてこないような従業員のあり方や人権デューディリジェンスなども考えられます。

管理会計に必要な非財務データ

財務情報に今必要なのは、世界がどう変化し、どんな需要が出てくるのかを予測することです。複数のシナリオで需要予測と供給計画を立て、先の収益を見ていくことが求められます。

そのためには、現場で起きている様々な実務情報を確認していきながら先読みするIBPX(Integrated Business Planning &Execution)のデータが重要です。さらにはESG目標に対する評価を行い、その影響も同時に見ていく必要があるでしょう。

では、DXに取り組む際はどのような順で行っていけばよいのでしょうか?
よくあるプロジェクトの流れとしては、まずは業務効率化を目指し、マスター整備やコード定義などからスタートするというものです。その後に経営状況の分析と提案をしたいと思ったタイミングで、コードの再定義やインターフェイスの再検討が行われます。この流れで行ってしまうと、ITコストが嵩み、複雑すぎて管理しきれないという問題も発生します。

DXの取り組みは、このように目先の改善(デジタライゼーション)からスタートするのではなく、最初の段階でどのようなデータが必要かを企画したうえでデジタル化を行うことが大事です。DXで考えるべきは、顧客を中心とした一元情報によって、ポートフォリオの見直しができるようにすることです。

Oracle Fusion Cloud ERP/Oracle Fusion Cloud EPM

「SaaS(Software as a Service)」は、クラウドサーバーにあるツールをインターネット上で使えるサービスです。オラクルの「SaaS」システム「Oracle Fusion Cloud ERP/Oracle Fusion Cloud EPM」を活用すると、財務会計、調達管理、プロジェクトポートフォリオ管理、統合業績管理から製造業務など、あらゆる業務システムの情報をまとめて一元管理できます。

「Oracle Fusion Cloud ERP」では、財務から生産、物流など様々な部門に使えるツールが提供されており、必要なシステムだけを選択して組み合わせる使い方ができます。そのため、「Oracle Fusion ERP Cloud 」を導入する際には、企業のニーズやマネジメント改革に合わせて段階的な導入が可能です。
グループ内の全業務データが一元管理できるため、会社の組織に限定されずに今必要なデータをリアルタイムで確認できるメリットもあります。

「Oracle Fusion Cloud EPM」は、予算管理、グループ経営管理をはじめとした計画系業務から、連結制度決算のような実務系業務までを同一のデータから行うことができる統合ソリューションで、経営管理上の様々な問題を解決し、効率化を実現できます。

さらに、社内外のデータをひとつの事前定義された統合環境に集約させ、意思決定に活用していけるツールも提供されています。

今、改めてグローバル経営管理とバックオフィスのDXを考える

日本オラクル株式会社
クラウド・アプリケーション事業統括
事業開発推進部 ディレクター
中島 透様

SaaS型グローバルERPの「Oracle Fusion Cloud ERP」が実現するのが、グローバル経営管理です。基幹業務を統合して作業を自動化、データを快適に活用できるビジネス環境を作り上げています。また、コロナ禍でもクラウド上のツールを使ってリモートワークで連結決算、予算管理まで効率よく処理が行えます。

管理部門では無理のないDX導入を行うことが大切です。オラクルの提供しているのは様々な企業が取り入れやすい柔軟性のあるシステムで、DXへの段階的な移行を行えます。オラクル自身も自社製品を使用しており、自社の長年のDXの取り組みに合わせて製品が組み立てられているのが強みです。

「Oracle Fusion Cloud ERP」の最大のポイントは、これまでグループ全社、全拠点で使用する32個あった勘定科目体系を、ERPをはじめとする業務基幹システム1つにまとめていることです。これにより、異なるユニット間の報告内容の整合性が担保され、情報の一貫性を保てたり、時系列の変化も見られたりするようになりました。

また、S&P500の四半期決算発表までの日数は平均で31日ですが、オラクルはわずか10日目で実行しています。日本では、東証上場企業の平均が39.7日であるのに対し、1度も出社することなくわずか16日目にリモート決算・発表を行っています。経営財務でかなり時間のかかる残高照合(リコンサイル)を自動化できているのも、大きな変革の効果です。最終的には決算処理を完全自動化し、財務会計がリアルタイムに実行されて、いつでも財務データを報告できるようになることを目指しています。

まとめ

デジタル時代の経営・財務業務には、ITテクノロジーによるサポートが必要です。取引のデジタル化、クラウドシステムの本格活用開始、会計分野での大量データ処理などがこれからの財務経理部門のDXに向けての課題です。今後の経営管理ではデータの分析と活用が重要になるため、ツールの利用で業務効率化だけでなく経営判断に役立てられます。

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