管理会計を成功に導く実施のポイント

 2019.03.06  クラウドERP編集部

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企業会計には「管理会計」と「財務会計」という2つの性質があります。似ているようでまったく違い、それぞれに異なる目的があります。さらにこれらの会計業務には「原価計算」も深いかかわりがあるので、企業会計を理解するためには管理会計と財務会計の違い、および原価計算について知ることが大切です。

その違いとは何か?ここではまず最初に管理会計に概要と財務会計の違いについて解説して、管理会計を成功に導くポイントをご紹介致します。

管理会計とは?

管理会計とはいわば「管理のための会計業務」のことです。何を管理するのか?それはほとんどの場合経営そのものの管理を指します。つまり経営者や経営層が、経営状況について理解し、将来に向けた経営判断を下すために様々な情報を提供する会計業務が管理会計です。

この管理会計の実施状況に関して株式会社エフアンドエムが実態調査を行っています。その調査によると、月次で実績管理を行っている企業は73.2%。予算管理を行っている企業は30.1%となっています。これはどういうことかというと「管理会計を実施できている中小企業は全体の半数にも満たない」ということです。

出典:何を元に経営判断をする︖中⼩企業の管理会計導⼊実態

管理会計における予実管理は予算編成に対する実績を評価し、現状維持でよいのか、あるいは起動修正の必要性があるのかを判断するための指標になります。しかし上記の数値から予実管理を徹底できている企業が非常に少ないことが分かります。ちなみに損益分岐点分析を実施している企業は26.2%とさらに低くなっています。

財務会計とは?

次に財務会計について説明します。財務会計とは一般的に「株式市場上場企業が株主や投資家、その他の利害関係者に向けて年度ごとの財務状況/経営状況を開示するために行う会計業務」のことです。営業実績をもとに損益計算書(P/L)や賃借対照表(B/S)といった財務諸表を作成し、それを公開します。

財務会計は外部報告を目的とした会計業務なので、国内/国際ルールに則って会計処理および報告を行う必要があります。一般的には「企業会計原則」に従って財務諸表を作成していきます。

企業会計原則

1.真実性の原則

企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。

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2.正規の簿記の原則

企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければならない。

3.資本利益区別の原則

資本取引と損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。

4.明瞭性の原則

企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。

5.継続性の原則

企業会計は、その処理の原則及び手続を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならない。

6.保守主義の原則

企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。

7.単一性の原則

株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。

出典:会計学を学ぼう!「企業会計原則」

この中で重要なのが「真実性の原則」です。株主や投資家、その他の利害関係者が企業の税務状況や経済状況および将来的な成長性を正しく判断するために、虚偽のない真実の情報を開示する義務があります。これを怠ると粉飾決算など重い刑罰が科せられる罪になります。

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管理会計の実施ポイント

ここまでの説明で管理会計と財務会計の違いはすでにお分かりですね。外部報告の必要性が無い管理会計は、財務会計と違って明確なルールを持ちません。企業ごとに独自のルールとサイクルがあるので「これが管理会計だ!」とは一概には言えないものです。

ほとんどの中堅企業/大企業では管理会計を実施していますが、中小企業ではまだ実施していないところも多いのが実情です。しかし管理会計を実施することで経営状況を定期的に可視化したり、経営意思決定を下すための判断材料を入手したりすることができます。そんな管理会計を実施するにあたって下記のポイントを意識してみましょう。

Point 1.情報の「種類」と「タイミング」を明確にする

管理会計では組織別、事業別、部門別、顧客別、製品別にP/Lやキャッシュフロー計算書(C/F)を作成し、経営状況を分析/評価します。そのために必要な情報の「種類」とその情報を入手する「タイミング」は経営者によって違います。そのため、事前に情報の「種類」と「タイミング」について明確に定義しておくことが大切です。

Point 2.管理会計に必要な情報を収集するための基盤を整える

管理会計には何より「情報」が欠かせません。その情報をどこから持ってくるかというと、一般的には基幹システムから必要な情報を抜き取ります。しかし、各基幹システムから情報を収集するのには時間がかかるため、効率良く情報収取できる基盤を整えることがポイントになります。たとえばERP(Enterprise Resource Planning)によって各基幹システムを1つのデータベースで管理すると、情報収取スピードは飛躍するでしょう。

Point 3.独自の分析が難しかったら分析ツールを検討する

収取した情報は分析を行い、管理会計として使える情報に変換する必要があります。Excelを使用しての分析もできますが、ある程度VBA(Visual Basic for Applications)を理解している必要がありますし、高度な情報分析となると専門知識や技術も必要になってきます。独自の分析が難しい場合は、既存システム環境と統合可能なBI(Business Intelligence)ツール等を検討しましょう。

Point 4.月次決算で会社の資産を把握する

管理会計では月次決算を実行し、定期的に会社の資産について把握することもポイントの1つです。月次決算では現金/預金残高の確認、月次棚卸高の確定、仮勘定の整理、経過勘定の計上、減価償却費および退職給付費用等の計上、月次試算表の作成、月次業績報告の作成などいろいろな作業が重なりますが、年度計画における売上高/営業費/純利益の目標進捗管理など多数の実施メリットがあるので、管理会計に取り入れることをおすすめします。

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