HyperionからOracle EPM Cloudに移行する理由とその方法

 2019.07.12  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

クラウド アプリケーションは、オンプレミスアプリケーションよりも優れていることは周知の事実ですが、そのことによって、クラウドに移行したい人々がクラウドへの移行を簡単にできるようにはなっていないという現実があります。また、多くの場合において社内のオンプレミス支持者たちはクラウドにはリスクがともなうと考えており、それらの概念を覆すに至っていません。

たとえば、Oracle Hyperionのお客様の中には、Oracle EPM Cloudを活用することによって、企業組織にすぐに長期的なメリットがもたらされることを理解している一方で、すでに導入されているテクノロジーを置き換えることを意思決定者に納得させるほどの説得力は欠如しているのです。

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これらの状況を変えるための一つの方法として、Oracle EPM Cloudに移行した多くのHyperionユーザーの事例を集めることが重要です。移行した企業組織では、コストを削減できただけでなく、最新技術およびベストプラクティスを包含した業務プロセスにより、俊敏性と柔軟性に優れたビジネス構造に変革できるのです。

この変革は、想像するほど困難なことではありません。なぜなら、Oracle EPM Cloudは、企業の業績管理を実現する統合プラットフォームとしてHyperionから進化させるために設計されているからです。たとえば、EPM Cloudの予算管理機能は、Hyperion Planningの優れたDNAを引き継いでおり、Smart Viewのような評価の高い機能はそのまま残っています。そのため、Hyperionユーザーであれば学習するための時間は短くてすみ、クラウドへの移行がより簡単になります。

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EPM Cloud:ライセンスコスト削減以上のメリット

多くの企業では、クラウドに移行する理由は「ITコストの削減」のためであると誤解しています。総所有コスト(TCO)の削減は確かにメリットの1つですが、ユーザーは、クラウドベースのEPMソリューションによって、計画策定、財務統合、決算、管理レポート作成において大きなプロセス改善および効率化が可能であると評価しています。

TCOが正しく計算されず、オンプレミスのアプリケーションとクラウド アプリケーションを比較した際に過小評価される場合が多いため、TCOではクラウドのメリットをうまく説明できない場合があるのです。現在のオンプレミスのライセンス コストおよびサポート コストと、新しいクラウド サービスのサブスクリプション コストを単純に比較してしまうのは誰でも同じでしょう。しかし、それでは異なる基準で比較していることになります。クラウドへの移行を正当化するためには、それぞれ別々の項目である以下の要素を含めるべきなのです。

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  • ハードウェア:Cloud EPMによって、ハードウェアに対する莫大な先行投資が不要になり、数年に渡ってTCOが削減されます。ハードウェアが償却済みだとしても、定期的にアップグレードが必要なため、維持コストが高額になる可能性があります。
  • IT費用:ハードウェアやアプリケーションのメンテナンスおよびアップグレードに関するITサービスのコストが、企業経営を圧迫することはよくあることなのです。
  • アップグレード:アップグレードに関するコストには、導入コンサルタントの費用やハードウェアの更新費用が含まれ、多額になる可能性があります。
  • また、オンプレミスの財務アプリケーションは、プロセス革新の障害になる可能性があることも考慮すべきでしょう。このことは検討項目としては現れませんが、業績に大きく影響します。なぜなら、クラウドは、顧客や競合他社が既に取り組んでいる環境であり、その傾向はますます高まっているからです。

さらに、新しいアプリケーション機能が利用できるようになった際に、クラウド サービスであれば、ユーザーにすぐに配信できます。一方従来のオンプレミスのソフトウェアでは、アップグレードまでに2~4年かかる場合があります。

俊敏な組織を構築する

Oracle EPM Cloudの最大のメリットの1つは、EPMの財務プロセスおよび業務プロセスにおける俊敏性です。この俊敏性の主な理由は、Oracle EPM Cloudが統合プラットフォームで提供されていることによるものです。現在のオンプレミスのHyperionスイートは、世界中の多くの企業で成功が実証されていますが、HFMとPlanningという2つの異なる技術をベースにしています。

クラウドではここが大きく変わります。Oracle EPM Cloudでは、統合プラットフォームと機能間ナビゲーションによって、簡単にアクセスできるビジネス プロセスをユーザーが設計することが可能です。ワークフローは最新の統合データに基づいているため、共有された詳細情報に基づいて迅速に判断できます。

この俊敏性は、ビジネス ケースにおいて考慮すべき重要な新しい特徴です。なぜなら、現代のグローバル経済において企業組織は、脅威および市場での機会に俊敏に対応する必要があるからです。

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Oracle EPM Cloudの展開

Oracle EPM Cloudは、Hyperionと同等のものに置き換えるのではなく、パラダイムシフトをおこすものとして、一般的な財務機能を自動化するための革新的なフレームワークを備えています。新たなテクノロジーの登場に合わせて進化し続けるベスト プラクティスが組み込まれているため、活用することですぐに成果をあげられます。財務会計・経理部門のメンバーは、自動化によって、自分たちの仕事から無駄やストレスから開放されるため、購入判断につながるでしょう。

現在のEPMプロセスをリフトアンドシフト方式(すべて移行してから随時変更する方式)で移行するのが最適だと決めつけるのは危険です。この方式は、会社固有の独自EPMプロセスには適しているかもしれませんが、ほとんどの一般的なプロセス(支出計画、要員計画、財務統合など)では、クラウドに組み込まれているベスト プラクティスを導入することを考慮すべきです。

また、Hyperionアプリケーションを一度にすべて移行する必要はないことも認識しておいてください。たとえば多くのお客様は、オンプレミスの予算管理アプリケーションの一部だけをクラウドに移行するところから始めています。Oracle EPM Cloudが既存のオンプレミス ソフトウェアと連携することができます。

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クラウド ビジネス ケースに関するその他のデータ

クラウドへの移行によるメリットの可能性については、1つの記事だけでは説明しきれません。HyperionからOracle EPM Cloudに移行する方法の詳細については、e-book「Reimagine Your Financial Processes in the Cloud(クラウドで財務プロセスを再構築)」をご確認ください。

※本ブログはThe Modern Finance Leaderブログ: ORACLE クラウド ビジネス グループ シニア ディレクター ジェニファー・トゥーミー(Jennifer Toomey)著「Why and How to Move to EPM Cloud」の抄訳です。

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