製品サービスシステム(PSS)とは 実現するための基礎知識を紹介

 2020.10.16  クラウドERP実践ポータル

グローバル標準のクラウドERP

近年は、製品サービスシステム(PSS)を用いたさまざまなサービスが展開されています。製品サービスシステム(PSS)には大きく分けて「活用型PSS」と「寿命延長型PSS」があり、目的や活用方法が異なります。

今回は、より良いサービスを提供するために知っておきたい製品サービスシステム(PSS)の基本知識を解説します。

製品サービスシステム(PSS)とは 実現するための基礎知識を紹介

製品サービスシステム(PSS)とは?

製品サービスシステム(PSS)とはProduct Service Systemの略で、持続可能な消費の実現に向けた手法のことです。

従来の製造業では製品販売を中心としたビジネスモデルが主流でしたが、製品サービスシステムでは、「モノを販売するのではなくサービスを販売する」という考えのもと、顧客にサービスを提供します。

欧米をはじめとする世界中の企業は、製品販売から製品サービスシステムに移行しており、環境負荷の軽減や効率よくEPR(拡大生産者責任)を果たすことを目的としている企業もあります。

プロダクトとサービスの違いとは

製品サービスシステムを考える上では、プロダクトとサービスの違いを把握しておく必要があります。最近ではプロダクトとサービスの差がなくなってきており、同じく商品として扱われることも少なくありません。

しかし、商品の価値と時間の関係において、プロダクトとサービスには明確な違いが存在します。

プロダクトとは、購入してからある程度時間が経過しても商品の価値が変わらないもので、家電や自動車をはじめとしたハードウェア製品が挙げられます。

一方、サービスとは購入時に価値がはっきりとしているものではなく、使用し続けることで顧客に価値をもたらすものです。

例えばスマホは、購入時から価値のあるプロダクトに見えますが、アプリの使用や友人とのやり取り、スマホ内に残る写真など、長く使えば使うほどユーザーにとって価値が高まります。その意味で、スマホはプロダクトではなくサービスに該当すると言えます。

時代遅れのレガシーERPが企業に与える8つの弊害
Oracle Cloud ERPまるわかりガイド

製品サービスシステムの種類

製品サービスシステムには、大きく分けて「活用型PSS」と「寿命延長型PSS」があります。それぞれの特徴や代表例をご紹介します。

活用型PSS

活動型PSSとは、企業や個人が使用する1つの製品を、複数のユーザーでシェアできる製品サービスのことです。

バッグをはじめとしたファッションアイテムなどトレンドに左右される製品や、自動車・家庭用工具といった使用機会が少なくても所有される製品、赤ちゃん用品など一時的に必要とされる製品、住宅や太陽光パネルといった初期・維持コストが高い製品などが、活用型PSSとして挙げられます。

活用型PSSの代表例

最近では活用型PSSが日常生活に普及しつつあり、さまざまなシチュエーションで活用されています。

例えば普及しつつあるカーシェアリングも、活用型PSSの1つです。近年は運転免許を取得しても、購入コストや維持費の問題から自動車を所有しない人が増えています。カーシェアリングでは車という1つの製品を多くのユーザーで共有するため、車を所有していない人も利用したい時にだけ気軽に利用でき、モノ以上のサービスを受けることができます。

新型コロナウイルスの影響で多くの人が自粛生活を余儀なくされましたが、自粛期間に普及が拡大したNetflixも活動型PSSの一例です。

映画そのものも活動型PSSですが、1本の映画コンテンツを複数のユーザーが視聴できる上に、1つのサービスでさまざまなコンテンツを楽しめるという、“映画を観る”以外のサービスを受けられる点も、活動型PSSの大きな特徴と言えます。

寿命延長型PSS

寿命延長型PSSとは、メンテナンスや修理、またはアップグレードをして製品の寿命を延ばすことで、買い替えや廃棄を減らすことを目的とした製品のことです。

航空機や電子機器といった高価であり修理に特殊技術を要する製品や、家具など見た目を維持するために定期的なメンテナンスが必要な製品が挙げられます。

寿命延長型PSSの代表例

寿命延長型PSSの代表的なサービス例としてはデュポンのライターが挙げられます。

デュポンのライターは別売りのガスを購入する必要があり、ガスが切れれば入れ替えを行い繰り返し使用していきます。

このように買い替えや廃棄をせずに使用できるものが寿命延長型PSSの代表例となります。

[SMART_CONTENT]

価値を生むためにはサービスの特徴を知ることが重要

製品サービスシステム(PSS)では、製品に付属するサービスに価値を生み出すことが求められます。価値を生み出すためには、サービスの特徴を知ることが重要です。ここでは、サービスに価値を生み出す4つの本質について解説します。

Intangibility(無形性)

「Intangibility(無形性)」とは、目に見える姿や形がないことを指します。“モノ”である製品は物理的に存在するため姿や形があり、実際に手に取って確かめることができます。しかし“サービス”は、物理的に存在しないため姿や形を目で捉えることはできません。

カーシェアリングでは、車というモノは目に見え、触ることができますが、「カーシェアリング=複数のユーザーと車をシェアできる」というサービスは目に見えません。そのため、サービスは無形性があるものと言えます。

Heterogeneity(異質性)

サービスには、「Heterogeneity(異質性)」もあります。サービスは標準化することができず、同じ内容のサービスが複数存在していたとしても、提供者によってサービスの提供方法は異なり、すべて同じ形で提供されることはほとんどありません。すべてが機械的で単一なサービスでは顧客のニーズには応えられず、サービスとしての質を高められません。

サービス内容と提供方法が同じだったとしても、顧客によって受け取り方は違います。顧客によって感じ方が異なり、サービスの良し悪しはそれに左右されるため、サービスに個性が生まれて「異質性」を持つのです。

ただし、1つのサービスを多くの人に提供する企業では、複数のユーザーに同じサービスを提供するために、今後はサービスの標準化も進む可能性があります。

Inseparability(同時性)

「Inseparability(同時性)」とは、提供と消費が同時に行われることを指します。サービスは一般的な製品と違って、長期的に保有することはできません。

例えば、カーシェアリングにおける「複数のユーザーと1台の車を共有する」というサービスは、カーシェアリングを利用している時間のみ提供されるものです。つまり、カーシェアリングというサービスの提供と、その消費は同時です。

この同時性によってサービスの良し悪しがその場で判断されるため、サービスビジネスには、ユーザーの満足度を瞬時に高められる要素が求められます。

Perishability(消滅性)

最後の要素が、「Perishability(消滅性)」です。サービスには無形性と同時性があるため、提供されたと同時に消滅します。カーシェアリングでは、車を使用している時間のみ「複数のユーザーと車をシェアできる」というサービスが発生しますが、利用が終わると同時にそのサービスは消滅するのです。

まとめ

製品サービスシステム(PSS)を実現するためには、サービスそのものの本質を見極め、顧客の満足度を高めていくことが何よりも大切です。不確実性の時代に顧客により良いサービスを提供するためには、ビジネスの可視性を高める必要があります。

オラクル統合クラウドソリューションでは、IoTやAIの技術も取り入れたサービスを提供し、さまざまなデータから多様な現場を可視化します。顧客により良いサービスを提供するために、オラクル 統合クラウドソリューションのサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

IDC MarketScape: 国内外中堅企業向けSaaS/クラウド対応型財務会計ソフトウェアソリューション2020ベンダー評価レポート (日本語)

RELATED POST関連記事


RECENT POST「製品ライフサイクル管理システム・PLM」の最新記事


製品サービスシステム(PSS)とは 実現するための基礎知識を紹介
Oracle ERP Cloud とSAP S/4HANAとの比較 (英語)
【事例】あきんどスシロー

RANKING人気資料ランキング

RECENT POST 最新記事

RANKING人気記事ランキング

New Call-to-action