受注管理とは

 2018.08.09  クラウドERP編集部

新入社員、新規配属の方必見!ERP入門特集

受注管理はお客様から受けた注文を受注として記録したり、注文書の作成および発行をしたり、その他受注に関する一連の手続きを行うのが主な業務内容です。ただし最近では、受注手続きだけでなく、受注後の業務にまでその管理範囲を広げて効率化を目指す企業が増えています。

特にEコマース事業を展開する企業が増加してから、受注管理はその重要度がより高まっていると見てよいでしょう。

そこで今回は、いまさら人には聞けない受注管理とは何か?をご紹介しましょう。

受注管理の業務範囲

受注管理業務のスタートは顧客から注文を受けたときです。まず最初に、注文データを受注台帳に記録して、その後注文内容をもとに在庫の引き当てを行います。在庫管理システム上から該当商品の在庫を確認したり、在庫管理部門に連絡したりなど、引き当て方法は企業によって違うでしょう。

在庫の引き当てが完了すると、在庫の有無によって顧客へ納期回答をします。在庫があればすぐに納品することができますし、在庫が無ければ新たに発注しなければなりません。受注生産の場合は、部品や原材料の確認を行ってから納期回答を行います。これと同時に注文書や見積書を作成して、顧客に提示する場合もあります。

顧客から注文確定が入れば、状況によってその後の業務内容が変わります。在庫がある場合はすぐさま出荷指示を出し、顧客のもとへ商品が迅速に届くよう手配します。その際は在庫システムや在庫台帳に出荷する商品データの反映を忘れてはいけません。在庫が無ければすぐに商品を発注します。

受注生産の場合、部品や原材料の在庫があればすぐに生産に入りますが、在庫が無ければ発注しなければなりません。このため発注指示を出すのも受注管理業務の一つです。

Eコマース事業の場合は?

上記の受注管理業務の内容はBtoBビジネスを想定したものです。では、一般消費者向けのEコマース事業ではどういった業務が含まれるのでしょうか?

Eコマース事業の場合、注文はインターネット(Eコマースサイト)を通じて入ります。一般的な業務内容で言えばそこから購入者に確認メールを送信し、受注内容を確認します。実はこの確認メールが非常に重要で、受注内容を確認する旨のメールを送信していないと、後々トラブルが発生する原因になるのです。

Eコマース事業の場合、商品ページに在庫数を記載している場合が多いので、受注後に在庫の確認を改めて行うことは少ないでしょう。ただし人気商品に関してはいつでも受注可能な状態にして、購入者に数営業日待ってもらうという販売方法をする方法もあります。

NetSuite 在庫管理
NETSUITE アドバンスト在庫管理

確認メールを送信した後は支払い方法によって再度確認メールを送信します。たとえば銀行振込の場合は振込先を指定したメールを送信することでしょう。その後商品発送メールも送信して顧客への対応は完了です。

社内では在庫の引き当ては出荷指示、在庫が無い場合は発注指示や生産指示を出します。

このように、受注管理業務は非常に広範囲にわたるものです。では、なぜここまで広い範囲をカバーするのでしょうか?

受注管理のカバー範囲が広い理由とは?

受注に関する一般的な業務プロセスは次のように進みます。

  1. 顧客から注文を受ける
  2. 注文内容を台帳に記録する
  3. 在庫の引き当てを行う
  4. 注文書と見積書を作成する
  5. 書類提出と同時に納期回答をする
  6. 注文が確定する
  7. 商品の出荷指示および生産指示を出す
  8. 在庫が無ければ発注指示を出す
  9. 注文情報を請求台帳に記載する
  10. 消費した在庫を在庫台帳に反映する

こうしたビジネスプロセスの中で、多くの受注管理は1~7までの業務をカバーしています。なぜここまで広範囲な業務をカバーしているかというと、それは受注から納品までのプロセスを一括して行うことで効率良く正確に行い、短納期を実現し顧客満足度を向上させるためにあります。

業務ごとに担当者が存在すると、一人一人の負担は減りますがコミュニケーションコストが多く発生するため、ビジネスプロセスがスムーズに進みません。特に商品の出荷や生産開始までに時間がかかってしまうと、その分納品までに時間がかかってしまいます。

では、受注から商品の出荷や生産開始までの業務を一人ないしは少人数で行えば、その分納期短縮が実現できるはずです。そうすれば納期の面で顧客満足度を向上させることができますし、それが自社の優位性にもつながるでしょう。

ただし、こうした受注管理を人手で行うには無理があります。そのため実現するには“システム化”が欠かせないでしょう。

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受注管理システムの必要性

受注管理システムとは受注管理の業務全般を、効率良く進めるためのITシステムです。たとえば次のような機能を有しています。

  • 顧客専用画面から入力された受注内容を自動的にシステムに移行する
  • 受注情報をもとに在庫の引き当てをリアルタイムに行う
  • 受注情報をもとに注文書や見積書を自動的に発行する
  • メールないしはシステム上で納期回答をスピーディに行う
  • 在庫情報を確認するための専用画面を顧客に提供する
  • 注文確定と同時に出荷指示または生産指示を出す
  • 注文内容を請求台帳に記録する
  • 顧客から入金があった際に自動的に消込を行う

受注管理システムの機能をざっと挙げただけでも、これだけでの効率化のための機能が備わっています。受注管理を効率化するためには、受注管理プロセスを一貫したものにするだけでなく、こうした受注管理システムの存在も欠かせないでしょう。

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ERPで受注管理はさらに効率化される

受注管理システムを導入するにあたって、単体システムとして導入する方法とERP(Enterprise Resource Planning)として導入する方法の2通りがあります。単体システムとして導入する際の課題点は、他システムとの連携です。

受注管理システムは独立して効果を発揮するよりも、在庫管理システムや出荷管理システムなど複数のシステムと連携することでその効果を最大化します。各システムと連携しデータの受け渡しを自動的に行えれば、業務効率化効果はさらに拡大し、顧客満足度を大幅に高めることができるでしょう。

ただし、この課題は簡単に解決できるものではありません。導入時は事前準備として各システムとの連携性を確認する必要がありますし、導入後はシステム改修などが入るたびに互換性テストを行う必要があります。

こうした課題がなく各システムが連携された環境を導入できるのがERPです。受注管理システムはもちろん、在庫管理システムや出荷管理システム、生産管理システムなどあらゆるシステムとデータを一元的に共有しているため、システム間で常にリアルタイムに整合性の取れたデータを使用することができるのです。

ただし、ERP導入は受注管理以外の範囲も含むため、初期投資も大きくなりがちです。そこでおすすめするのが“クラウドERP”です。

これはERPをクラウドサービスとして提供するもので、社内インフラを整える必要はありませんし、インストール作業やベースのセットアップなども不要です。パソコンとインターネット接続環境さえあれば、すぐに導入することができます。

しかも、初期投資を大幅に抑えるだけでなく、手動でのバージョンアップが不要で常に最新の機能を利用することが可能です。

皆さんの会社では、現在どういった受注管理プロセスがありますか?この機会に、受注管理システムやクラウドERPによる受注管理業務の大幅に効率化を目指し、管理性と顧客満足度を両立したビジネスを進めていきましょう。

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