IBP(統合事業計画)の導入が利益の最大化につながる理由

 2022.03.25  2022.03.29

グローバル標準のクラウドERP

ビジネス環境の変化が加速する中で、企業が適格な経営判断を下すためには、サプライチェーンの一元管理を支援するIBP(統合事業計画)が有用です。IBPは、複雑化したサプライチェーンを効率よく管理し、企業のさまざまな課題を解決に導くソリューションです。
この記事では、経営資源の最適化に役立つIBPについて詳しく解説します。S&OPとの違いや注目される背景、導入のメリットについて理解を深めておきましょう。

IBP(統合事業計画)の導入が利益の最大化につながる理由

IBP(統合事業計画)とは

近年では、デジタルテクノロジーの急速な発展に伴い、ビジネスを取り巻く環境が目まぐるしく変化するようになりました。このような状況の中で企業に求められるのは、競争優位性を築く事業戦略と時代の変化に対する適応力です。モダナイゼーションを推進する企業にとって、さまざまな課題を解決するIBP(統合事業計画)は、有用性の高いソリューションとして注目を集めています。

IBPの定義

IBPは「Integrated Business Planning」の略称です。日本語では「統合事業計画」や「統合ビジネスプランニング」と呼ばれており、生産や販売・在庫などの情報をリアルタイムで共有し、サプライチェーン全体の管理を最適化する経営手法です。IBPを活用すれば、経営戦略・財務・事業計画を統合的に管理できます。
経営や事業に関する課題の洗い出し、情報の可視化による意思決定の促進にも大きく貢献するIBPは、サプライチェーンの生産遅延をはじめとした運用リスクを軽減し、収益の最大化を実現に導きます。

S&OP(販売事業計画)との違い

S&OPとは販売・生産・調達といった一連の意思決定を促進し、サプライチェーンの最適化をはかるために用いられる手法です。S&OPとIBPは、いずれもサプライチェーンの情報共有や意思決定の促進、最適化のために行われる経営手法です。IBPはS&OPを構成要素の1つとしたものであり、S&OPをさらに発展させたものです。また両者では「誰が主導するか」といった点にも違いがあります。

IBPを主導するのは、一般的にCEO(最高経営責任者)、COO(最高執行責任者)、CFO(最高財務責任者)といった組織のトップです。一方でS&OPは、サプライチェーンにおける実務担当者であるマネージャーにより推進されます。

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IBPが必要とされる背景

近年では、生産拠点を海外に展開するなど、グローバル化を図る企業が増えてきました。販路の拡大により、サプライチェーンは以前よりも複雑さを増しています。このような複雑なサプライチェーンを管理しながら、市場ニーズの変化に対応し、継続的に利益を生み出していくのは決して容易なことではありません。
複雑化するプロセスの構築・管理を現場単位で行っていては、いずれ限界が生じるでしょう。さらに、気候や為替の変動、原材料の高騰といった問題に対しても、迅速に対応していかなくてはなりません。部門間での情報共有は、課題の発見とスムーズな解決法を見つけ出すのに効果的です。問題解決に要する時間が削減できれば、付加価値の創出に向けてより時間を費やせるようになるはずです。

また、ビジネスを継続していくうえでは、震災やパンデミックといった不測の事態に備えてBCP対策を講じる必要もあります。IBPを導入していれば、緊急事態が発生した際にも、柔軟かつ迅速な対応が可能になります。需要と供給のバランスはもちろん、在庫最適化や人材をどう調達するかなど、膨らんでいく課題に頭を抱える企業も少なくないでしょう。さまざまな課題を解決するために、今後ますますIBPの必要性は高まるものと予測されます。

IBPはパフォーマンスの最大化に貢献する

サプライチェーンの管理レベル向上や、組織パフォーマンスの可視性を獲得するIBPは、多くの企業から注目の集まっているソリューションです。複雑なビジネス環境の中で、山積みとなった課題を効率よく解決し、組織のパフォーマンスを最大化するために、多くの企業が導入を進めています。

ヒト・モノ・カネの経営資源を統合管理でき、効果的な予算編成ができる

新しいビジネスチャンスや急激な需要変化に対して、企業に求められるのは競争優位の獲得です。IBPの活用により、部門間での情報共有がスムーズになれば、経営資源の最適化が実現します。勘に頼った需要予測により余剰在庫を抱えてしまっては、経営資源の最適化は実現できません。需要と供給のバランスを適切に保っていけるのがIBPを用いるメリットです。
余分な在庫を減らせば、キャッシュフローも改善します。また、事業計画と整合性のある予算編成を可能にする役割も果たします。数量のコントロールだけでなく、需要変動に対応して細かく財務数値をコントロールしていくのも可能です。

収益性が高まる

組織全体の可視化は、ビジネスプロセスの最適化に欠かせません。「利益率の向上と売上の損失」「市場シェアの拡大と総利益率の拡大」と、相反する課題に対してそれぞれ異なる視点で評価できるようになれば、より適格な経営判断が下せるようになるでしょう。
IBPにより、短期的・中期的・長期的な需要予測の精度が高まれば、想定外の状況により需要が増減した際にも、利益の最大化が望めます。需要の優先順位やサプライチェーンの状況に応じた供給計画に基づき、効率的なリソースの活用を可能にします。

リスクを減らせる

IBPは、企業の各部門から社外に至るまで、サプライチェーン全体を可視化して効率化を図るのに有用です。そのため、為替変動による利益の増減、急激な売上増加による供給能力の不足に備え、事前に対応策を講じられるようにもなります。
事業上のあらゆるリスクが軽減されれば、企業は損失を回避できます。経済状況が悪化するなど急激な市場変化が起こっても、サプライチェーンが可視化されていれば、企業は競争力を維持できるのです。

Oracle Fusion Applicationの特長

Oracle Fusion Applicationは、パブリッククラウドのSaaSで提供されている次世代業務アプリケーションです。ソフトウエアの機能・サービスをネットワーク上で連携させてシステムを構築するSOAに準拠しており、日本向けに提供されている業務アプリケーションと接続して利用できます。
IBPを支える機能も組み込まれており、購買・調達、人材管理、サプライチェーン管理、リスク管理を含む7つの製品群、100以上のモジュールで構成されているのが特長です。クラウドサービスとして提供されているため、導入コストの大幅な削減や、短期間で運用を開始できるのも魅力です。

ビジネスの継続は意思決定の連続でもあります。新事業の立ち上げや新製品の開発、市場拡大を判断する重要な場面においても、Oracle Fusion Applicationは高い効果を発揮します。リアルタイムな実績データの統合管理、レポーティング機能の搭載により、経営判断の精度向上が高まれば、成果向上に結びつく確率は自ずと高まってくるでしょう。
経営層を含めた意思決定プロセスであるIBPは「2025年の崖」を目前に控えた昨今、企業のさまざまな課題を解決に導くソリューションとして注目を集めています。組織のパフォーマンス向上とモダナイゼーションの推進を図るためにも、Oracle Fusion Applicationの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

IBPとはサプライチェーンに関する情報をリアルタイムで共有し、管理業務を最適化する経営手法です。IBPの導入によって事業戦略の精度が向上し、利益の最大化が期待できます。原材料の高騰やパンデミック、グローバル化によるバリューチェーンの複雑化など、企業によって抱える課題はさまざまです。

市場での競争力を維持・向上させるためにも、企業はこれらの課題と向き合い、適切に対処しなくてはなりません。Oracle Fusion Applicationには、IBPを支える多彩な機能が搭載されています。経営資源の最適化、自社にとって有効な事業戦略の立案に向けて、ぜひ導入を検討してみてください。

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