CPMとは?企業経営の道しるべ

 2019.02.06  クラウドERP編集部

「CPM(Corporate Performance Management)」という言葉をよく聞くようになりましたが、最近登場した概念というわけではありせん。2010年頃からCPMはすでに存在し、EPM(Enterprise Performance Management)やBPM(Business Performance Management)など色々な呼び名があります。今回はこのCPMについて詳しく解説します。

CPMとは?

CPMとは、企業経営で今何が起きているのかを可視化し、さまざまな問題点に対して迅速に対処するための概念でありソリューションです。

「可視化」という役割を持っているソリューションは他にもあります。最近では導入が一般的になりつつあるBI(Business Intelligence)です。BIといえばERP(Enterprise Resource Planning)ソリューションやデータウェアハウスに集約されているデータを分析し、ビジネスの現状を把握したり、 ビジネスにとって有用な知見を創出するためのソリューションです。いわば「データ分析ソリューション」の一種です。

BIを導入している先進的企業は、膨大な数のデータ分析を自動化し、効率良くビジネスに有用な知見を創出することができるため、業務改善はもちろん営業実績向上や利益率向上など、さまざまな用途でその機能を活用しています。しかしながら、BIは比較的簡単に導入できることから、部門単位での導入が進んでいることが多く、活用がやや局所的にとどまっている企業が多いのも事実です。そのため全体最適化を図る上で必要な情報が不足しているという一面があるのも事実です。

ただし最近では、データやビジネストランザクションを管理するための基盤が整い、BIを全社的に利用しようという動きが増えています。しかしこれも売上分析等を主な目的としており、複雑かつ上位レベルでの意思決定に必要な情報が提供されていないという問題があることも事実です。

ビジネスに欠かせない「今何を売るべきか」「それをいつ作るのか」「いくらで販売するのか」「何を売らない方がよいのか」「無駄は何なのか」といった経営判断をシステム上で行うには、現状のBIの活用パターンでは不十分です。

こうした課題をカバーする役割を持っているのがCPMです。ERPやデータウェアハウスを活用すれば企業が持つ「過去のデータ」を管理することは容易でしょう。しかし、ビジネスにとって本当に必要なデータとは、企業経営を潤滑に行うための意思決定に欠かせない「未来のデータ」です。未来のデータはビジネスへの影響度が非常に大きく、見誤ってしまうと経営が傾きかねません。

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一般的にCPMはこうした課題に対して「予算管理(計画と予測)」「財務・法定管理報告」「財務連結」「収益性モデリング」「戦略管理」という5つの分野をカバーし、企業経営や意思決定に欠かせない「未来のデータ」を提供します。

CPMの導入効果

肝心なのは、CPMが何を提供しているかということよりも「CPMを導入することでどんな効果があるのか?」です。CPMが企業経営や意思決定に抱えない未来のデータを提供しているといっても、それでは漠然としているのでここでCMPの導入効果を明確にします。

導入効果1. ビジネスプロセスの実施状況の把握と修正

CPMを導入することで企業全体での、現状のビジネスプロセス評価を標準的に行うことができます。企業のどこで、いつ何が起きているかを常に把握することになり、事業目標達成に欠かせないKPI(Key Performance Indicator)を提供することで、問題点の迅速な発見と、目標達成に向かうための修正を実行できます。

導入効果2. 情報とノウハウの蓄積

CPMが導入されている環境では、企業全体のビジネスプロセスを同じフォーマットで管理できます。それによって情報とノウハウは企業全体として積み上がっていくため、その情報とノウハウを他の部署に適応したりと、さまざまな情報活用方法が発見できるでしょう。これまで情報とノウハウはBIと同じように部門単位で管理されていることが多く、企業全体の資産として管理することができませんでした。CPMで情報とノウハウを企業全体で蓄積していくことで、全体最適化に向けた取り組みがおこなえるようになります。

導入効果3. 企業全体での情報透明化

企業全体で情報の透明化を目指すことは、ビジネスプロセスの監視や経営戦略への情報活用など様々なところでその効果を発揮します。なのでコンプライアンス維持に貢献したり、経営戦略の迅速化や、経営戦略への理解度アップなどさまざまなところで経営を支えることになります。

導入効果4. 戦略立案と経営スピードの迅速化

CPMには「予算管理(計画と予測)」と「戦略管理」が搭載されています。これは経営戦略の立案と、経営スピードを迅速にする上で欠かせない分野です。予算管理は何より迅速かつ正確に行われることが大切ですし、戦略管理では今後の経営戦略の妥当性などを常に管理します。これらを効率良く行うことで、経営スピードが迅速化し、競合他社の一歩先を行く経営が実現します。

導入効果5. 収益予測による効率的な投資

「1つのビジネスに対してどれくらいの収益が得られるのか?」これが分かっていれば、企業投資は効率的になり、無理なく利益を生み出せる企業体質が完成します。しかし、その製品が売れるかどうかというのは実際に市場へ投入してみないと分からないものです。CPMがあることでその予測精度を高めて、効率の良い企業投資が目指せます。

CPMとERPの関係

CPMは企業が集約したビジネスプロセスやデータから現状分析を行い、ビジネスプロセスや経営状況を可視化したり、問題の早期発見をしたり、あるいは将来的な情報を予測するために活用されます。ただしCPMはあくまでデータ分析のためのソリューションなので、データを蓄積するための基盤が必要です。その基盤になるのがERPです。

ERPは1990年代後半から2000年代初頭にかけて導入が始まったソリューションであり、簡単に説明すると「企業全体の業務システムが統合されたIT製品」です。財務会計システムや顧客管理システム、生産管理システムなどのいわゆる基幹系システムは、本来部門ごとに分断化されています。しかしそれでは企業全体の情報を資産として運用することが難しく、この課題を解決するためにERPが誕生しました。

今ではクラウド製品も多く提供されているので、ERPを導入するのは大企業だけでなく中堅・中小企業、スタートアップ企業でも続々とERP導入が進んでいます。

ERPをデータ管理基盤として採用する大きな理由は、やはり「統合的なシステム環境」です。単にデータウェアハウスを導入しただけでは、部門ごとの基幹系システムは分断されたままであり、データを集約するデータウェアハウスが必要になります。しかし、ERPならすでに情報は一元化されているため分析も容易になるという利点があるのです。

つまり企業全体から効率良くデータを収集し、それをCPMに活かすことができるのです。ちなみにERPには以下のようなシステムが含まれています。

  • 財務会計システム
  • 顧客管理システム
  • 営業支援システム
  • 人事管理システム
  • 生産管理システム
  • 調達管理システム
  • 販売管理システム
  • 在庫管理システム
  • 出荷管理システム
  • 受注管理システム
  • 発注管理システム
  • Eコマースシステム
  • ビジネスインテリジェンス

製品によって統合されているシステムに違いはありますが、このように複数のシステムを統合することでCPMの導入効果を最大限に高めることが可能です。

CPMソリューションを検討しよう

いかがでしょうか?CPMを導入することで、企業はさまざまな効果を得ることができ、それによって効率良く経営最適化を図ることが可能です。CPMに必要なデータ管理基盤を整える際は、ERPについても検討してみましょう。

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