M&Aとは?わかりやすく解説

 2019.08.13  クラウドERP編集部

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2018年、M&A市場での取引額および取引件数が過去最高に達したことをご存知でしょうか?株式会社ストライクの調査では、2018年のM&A件数は781件、取引総額は13兆7,860億円に達しています。そのうち1,000億円を超えるM&A件数は20件と、これも過去最高をマークしています。ちなみに過去5年間のM&A市場は以下のようになっています。

年度

M&A件数

取引総額

1000億円以上のM&A

2018年

781件

13兆7860億円

20件

2017年

754件

7兆3316億円

14件

2016年

721件

12兆4308億円

20件

2015年

653件

5兆9090億円

11件

2014年

665件

3兆6237億円

7件

引用:M&Aデータベース

このように活発化しているM&Aですが、「そもそもM&Aって何?」と疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?本稿では、今さら人には聞けないM&Aの概要を、できる限り分かりやすく解説しています。M&Aの概要について知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

Mergers-and-Acquisitions

M&Aって何?

M&Aは“Mergers and Acquisitions”の略で、要するに会社同士の「合併と買収」を意味します。ビジネスの世界では、ある会社とある会社が合併した新しい会社が誕生したり、他社の株式を買収してその会社の経営権を握ったりといった出来事が日常的に起こっています。

ただし一口にM&Aと言ってもその様態は実にさまざまで、M&Aを実施する目的も案件ごとに異なります。なぜ世の中の企業は、合併と買収を行うのでしょうか?

目的1.新しい事業へ進出するため

M&Aを実施する目的として最も多いのが「新しい事業への進出」です。新しい事業をゼロから立ち上げるとなると、それ相応のコストや労力、時間がかかります。一方、M&Aで新しい事業と同じ分野の会社またはその会社の事業を買収することで、設備や人員、顧客を引き継ぐことができるため、より少ないコストと労力、それと時間で新しい事業を立ち上げられます。

目的2.未開地での販路拡大のため

企業がこれまで進出したことのない地域にビジネスの根を張ろうと考えたとき、最も効率的な方法が現地企業とのM&Aを実施して、その販売ルートを引き継ぐという方法です。特に新興国では法制度や商習慣に対する理解が遅れていることから、一から販路拡大を実施するのにかなりのリスクが付きまといます。一方、M&Aを実施すれば現地企業の経営基盤をそのまま利用できるので、効率的に未開地での販路拡大が行えます。

目的3.経営難から脱出するため

ものづくりの技術大国とも言える日本では、大企業並みの技術力を持っていながら資本力が弱い中小企業がたくさん存在します。そうした中小企業が経営難に陥ると、短期的にV字回復を遂げるのは難しい問題です。そこで大企業とのM&Aを実施して、大企業の資本の助けを得ることで経営を立て直し、大企業の経営ノウハウを得ることで安定した経営が実施できるようになります。業績不振や赤字が続く中小企業であっても、高い技術力があり将来性もある企業ならば買収されるケースが少なくありません。

目的4.事業承継のため

中小企業を中心に活発化しているのが「M&Aによる事業承継」です。事業承継とは、現経営者が後継者に経営を引き継ぐことであり、昨今では中小企業経営者の高齢化から大多数の企業が事業承継問題に直面しています。適当な後継者が見つからない、親族に経営を引き継ぐ意思がないなど、さまざまな問題から中小企業の事業承継は難しい現状にあります。そこでM&Aによって他の会社に買収してもらうことで、事業承継を成功させつつ従業員の雇用を守ったり、これを機に新しい事業に取り組んだりとM&Aによる事業承継に注目が集まっています。

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以上のような目的から、日本だけでなく世界中の企業が他の会社と合併したり、他の会社を買収したりしています。ちなみに株式とは、株式会社における「構成員としての地位(株主としての社員権)」を意味し、株主権ともいいます。一般的に、会社の株式全体の2~3割程度を保有しているとその会社の経営権を握ることになり、経営者として経営判断を下すことが可能です。

合併と買収についてもっと詳しく説明

ここまでの説明でM&Aが、会社同士の合併や他の会社を買収すること、という意味であることをご理解いただけたかと思います。しかし、合併と買収といっても具体的にどういうものなのか?と疑問が残る方も多いでしょう。それでは、合併と買収についてさらに詳しく説明していきます。

合併とは?

2つ以上の会社が1つに統合されることを合併といいます。ただし、合併には吸収合併と新設合併という、2つのパターンがあります。

<吸収合併>

A社がB社を吸収し、B社の資産を獲得した事業規模を大きくすること

<新設合併>

A社がB社を吸収した上で、その権利義務を新たに新設したC社に移転すること

新設合併ではA社とB社が合併した上で、新たにC社として生まれ変わるケースや、A社は存続し続けてB社がC社に生まれ変わるといったケースがあります。

買収とは?

ある企業が他社の株式を買い取り、経営権を握ることを買収といいます。合併と異なる点は、A社がB社を買収してもB社が存続するケースが多いことです。要するにB社はA社の子会社として経営していくことになります。

ニュース等で「A社がB社を〇〇億円で買収」とあれば、B社が消失するのではなくA社の子会社化するという意味です。ただし、A社がB社の経営権を握っているため、買収後にB社と他の子会社が合併し、消失する可能性もあります。

ちなみに買収には敵対的M&Aと友好的M&Aの2種類があります。敵対的M&Aは、A社がB社の意思とは無関係に株式を買収し、経営権を握ることです。一方、友好的M&AはA社とB社が同意の上で株式を買収することを意味します。

売り手と買い手から見る、M&Aのメリット

なぜ世界中の企業は、他の会社と合併したり、他の会社を買収したり、自社の株式を譲渡したりするのでしょうか?そこには、売り手と買い手、双方にとってあるメリットが存在します。

売り手のメリット

メリット1. 利益の現金化

企業にとって重要性の低い事業があり、今すぐ現金化が必要な際はM&Aによってその事業を売却するケースがあります。売却額は交渉次第ですが、将来にわたって安定的に経営するための利益をまとめて得ることも可能です。

メリット2. 事業承継問題の解消

前述のように、中小企業が事業承継問題を解決するためにM&Aを実施するケースが増えています。従業員の雇用を守り、ブランドイメージを保ち、経営者は個人保証が解除されるなどさまざまなメリットがあります。

買い手のメリット

メリット1. 経営戦略の1つとして

新規事業立ち上げ、販路拡大など経営戦略の一環としてM&Aを実施するケースが最も多く、他社が築いた経営基盤をそのまま引き継げるというのが大きなメリットです。多大なコストをかけたにもかかわらず、新規事業立ち上げなどに失敗しては意味がないため、M&Aを経営戦略の1つとして位置づけることでより確実な経営を実施します。

メリット2. M&Aによるシナジー効果

M&Aには自社の既存企業とのシナジー効果が期待できます。シナジー効果とは、ビジネス同士が繋がった時に従来持っていた以上の価値を生み出す現象です。たとえば生産機械を製造する会社が、他社のAI(Artificial Intelligence:人工知能)事業を買収したら、自社製品にAIを組み込んでまったく新しい製品やサービスを生み出すことが可能です。

M&Aについて理解しよう!

いかがでしょうか?最近では敵対的M&Aのニュースが多く流れたことから、M&Aに対してマイナスイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、M&Aは決したマイナスだけではなく、売り手も買い手も両方がメリットを得られる可能性もあります。この機会に、M&Aについてより深く理解してみてはいかがでしょうか。

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