POSシステムとは?

 2017.02.24  クラウドERP編集部

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今回は店舗販売の起点でもあるPOSシステムについて解説します。

「POSシステム」と聞くと、スーパーやコンビニなどで良く目にするレジスターをイメージする方が多いかと思いますが、POSシステムは現在多様化し、様々な導入形態を取る事ができるシステムの一つです。

利便性が高まった反面、何を選んだらいいのかと選定に悩んでしまう企業も多いかと思います。

そこでPOSシステムの基本を整理しつつ、タイプ別POSシステムや近年のトレンドなどを紹介していくのでぜひ参考にしてください。

POSシステムとは

そもそもPOSシステムとは「Point of Sales」の略であり、「販売機会が発生したポイント」という意味があります。

しかし現在では、主にJANコード(バーコード)を用いた商品の売上管理在庫管理などを行うシステムそのものと、POSシステムを利用するための周辺機器を指します。

一般的なPOSシステムでは、登録された売上情報がPOSサーバーに送信され、さらに基幹システムなどにデータが活用されることが多く、数十店舗規模のチェーン店を持つ企業などが導入するシステムとして認識されてきました。

しかし最近では、POSシステムの多様化により数店舗経営の企業や個人店でもPOSシステムを導入するケースが増加しています。

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POSシステムを導入するメリット

企業規模を問わず、POSシステムを導入することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

集計作業/在庫管理の効率化

POSシステムが無い環境において、最も手間と時間のかかる作業が売上の集計作業と在庫管理ではないかと思います。

以前は閉店後に1時間以上かけて集計作業を行う光景や、在庫管理が上手く機能せずに在庫の過不足や無駄を生んでしまうといったケースを良く見かけました。

POSシステムを導入することで、まずこの問題の大半を解決することができます。

売上の集計作業はPOSシステムが自動で行うため、集計作業はシステムが表示する数字と現金を照らし合わせるだけで迅速に完了します。

また、商品を販売した時点で在庫データに反映されるため、在庫管理の効率性もグンと向上しうるのです。

データをもとにしたマーケティング

近年リリースされてるPOSシステムの多くは、ABC分析などの分析機能を備えており、マーケティングや在庫管理などにデータを活かすことができます。

あるいは、POSデータ分析システムと連携することで、さらに高度な分析を行うことも可能です。

ビッグデータ活用の重要性が叫ばれている中、店舗を抱える企業にとってはPOSデータの分析がビッグデータ活用の第一歩だと言えます。

会計システムとの連携

POSデータを会計システムと連携させることができれば、経理業務の効率性まで上げることができます。

会計システムの連携に関しては導入するPOSシステムによって対応の可否が異なるので、システム検討時に慎重に選ぶ必要があります。

顧客満足度の向上

POSシステムを導入することで、レジ作業が大幅に効率化し、ミスも減少するため購入者はストレスなく商品を手にすることができます。

これにより顧客満足度を高めることで、リピーターとして再度利用してもらう可能性も向上しうるのです。

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POSシステムに求められる機能

POSシステムを選ぶ際の基本としては、以下の機能を備えている、あるいは各システムとの連携が取れる機能を有したシステムを選ぶことが大切です。

売上管理

POSシステムの基本的な機能であり、売上管理のできないPOSシステムは恐らく存在しません。従って、機能の有無よりもインターフェースの使いやすさや見やすさなどを重視すると、より最適なPOSシステム選びが実現します。

商品管理

主に商品情報管理や発注管理、在庫管理などを行える機能ですが、この機能があるのとないのとでは機能性に大きな差が出てしまいます。

特に在庫管理は重要であり、在庫を適正化するだけでキャッシュフローを良くし、販売機会の損失を防ぐこともできるのです。

従って在庫管理を有した商品管理機能を持つPOSシステムを検討しましょう。

顧客管理

POSシステムによってはシステム上で顧客情報管理まで行えるので、お客様に対しより質の高いサービスを提供することができます。また、ポイント管理まで行えると付加価値を付けることもできるので、欠かせない機能の一つです。

人事管理

POSシステム上で勤怠管理なども行えると、管理者にとっても従業員にとっても日々の業務を効率化できるため、人事管理も注目すべき機能の一つとなります。

データ分析

今や企業成長にはデータ分析が欠かせない時代となりました。近年では大企業だけでなく、中小零細企業に至ってもデータ分析を行うことで、利益拡大やサービスの質向上など、企業として成長する事例が増加しています。

データを上手に活用するためにはある程度の活用知識も必要ですが、分析という最も手間のかかる部分をPOSシステムに任せることが大幅な業務効率化が見込めます。

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POSシステムのタイプ

ここでは、POSシステムの種類と、各タイプの特徴について紹介します。

ターミナル型

ターミナルPOSは、スーパーやコンビニなどをよく見かける据え置き型レジに導入されるPOSシステムです。専用機なので機能も豊富であり、小型なものやカウンター込みのものなどバリエーションにも富んでいます。

ただし、1台あたり数十万円とかかり、定期的な入れ替えも必要なので最もコストのかかるPOSシステムです。

パソコン型

パソコン型は汎用的なデスクトップPC、あるいはノートPCにキャッシュドロアやレシートプリンタなどの周辺機器を繋ぎ、POSシステムをインストールして導入するタイプです。

POSシステムとしてだけでなく、通常のPCとしても活用できるので、他店舗や本部とのコミュニケーションを頻繁に取るような店舗で高い利便性を発揮します。

ハンディターミナル型

ハンディターミナル型は小型軽量化されたPOSシステムであり、レシートプリンタが実装されているものが一般的です。

このため催事や屋外の販売会場で使用したり、発注処理用として使用されることの多いタイプです。

スマートデバイス型

スマートデバイス型は、スマートフォンやタブレットにPOSシステムを導入することで利用できるタイプであり、近年導入する店舗が増加しているPOSシステムでもあります。

最も安価に利用できることや、クラウドを利用することエンタープライズ向けのPOSシステムに近い機能性を持っていることが人気の理由です。

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トレンドはオムニチャネル化

いかがでしょうか?今回はPOSシステムの基本やタイプについて解説しましたが、最後に現在のトレンドについて紹介します。

現代ビジネスにおけるPOSシステムに最も求められているのは、オムニチャネル化への対応です。店舗のPOSシステムがオムニチャネル化することで、企業はオンラインとオフラインの隔たりを排除したサービスを提供することができます。

これにより顧客満足度を向上し、さらには在庫圧縮など様々なメリットを享受することができるのです。

従ってPOSシステムを選定する際は、オムニチャネル化に対応したPOSシステムにぜひ注目してみてください。

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